公開日と興行成績
- 公開日:1999年12月25日(アメリカ)
- 興行収入:約1.28億ドル(全世界)
- 制作費用:約4,000万ドル
鑑賞方法(2025年9月時点)
- Netflix:見放題あり
- Amazonプライム:レンタル 400円~
- U-NEXT:見放題プランあり
- Disney+:なし
- hullu:見放題あり
〇おすすめは、、、「hulu」!
『リプリー』は実話?元になった話は?
『リプリー』は、アメリカの作家パトリシア・ハイスミスによる1955年の小説『才能あるリプリー氏(The Talented Mr. Ripley)』を原作としたサイコロジカル・スリラーです。実在の人物をモデルにした作品ではなく、完全なフィクションです。
しかし、**「他人になりすまし、嘘を重ねて人生を乗っ取る」**というテーマがあまりにリアルであるため、実話と勘違いされることも多いのです。

ただし、ハイスミスは実在の事件から着想を得た可能性があります。彼女は1954年に読んだ新聞記事に触発されたと述べており、その記事は「焼死体が発見され死亡したと見なされていた男が、自分の葬儀の後に酒を飲んでいるところを目撃され逮捕された」という内容でした 。このような実際の出来事が、トム・リプリーというキャラクターの創造に影響を与えた可能性があります。
要するに、『リプリー』は実話に基づいた作品ではありませんが、現実の事件や人間心理からインスピレーションを受けたフィクションであり、そのリアルな描写が観客に強い印象を与えています。
「リプリー症候群」とは?
映画の影響もあり、「リプリー症候群」という言葉がネット上で話題になることがあります。これは正式な精神疾患の診断名ではありませんが、次のような特徴があります:
- 慢性的な虚言癖
- 現実と妄想の境界が曖昧になる
- 理想の自分を演じ続ける
- 社会的・対人関係に問題が出る

つまり、自分の人生に不満があり、「他人になりたい」「嘘の人生の方が幸せだ」と思い込み、それを現実にしようとする心の傾向です。
映画の主人公トム・リプリーは、この症候群の典型のような存在として描かれており、多くの観客に強烈な印象を残しました。
トム・リプリーはなぜ人を殺したのか?(ネタバレ)
本作の中盤以降、トム・リプリーは親しくなった富豪の御曹司ディッキーを殺害し、その人生をそっくり乗っ取ろうとします。これは一見、突発的な犯行に見えますが、**「なりたい自分になるために他人を消す」**というリプリーの根源的な欲望に根ざしていると考えられます。

考察① リプリーは本当にディッキーを愛していた?
作中ではリプリーの同性愛的な感情も描かれています。彼はディッキーに恋愛感情を抱いていた可能性もあり、拒絶されたことが殺意に変わったという解釈もあります。
ただし、愛というより**「自分がなれない存在への憧れと嫉妬」**が強く、それが転じての支配欲・破壊欲と見る方が自然かもしれません。
考察② なぜ殺しを重ねたのか?
ディッキーのふりをし続けるには、彼の友人たちの疑念を振り払わなければならず、そのためにはさらなる嘘、そして殺人が必要でした。
最終的にはリプリー自身の存在が完全に「嘘」に置き換わってしまい、「誰として生きるか」ではなく「本当の自分など最初からいない」という恐ろしい境地に達します。
個人的な見解:リプリー症候群は社会の病でもある?
トム・リプリーのような人物は現実にも存在します。現代社会では、SNSなどで「理想の自分」を演じることが当たり前になっており、その延長線上にリプリーのような症例があるのかもしれません。

『リプリー』という映画が伝えたかったものとは?
この作品は単なるスリラーではなく、**「アイデンティティとは何か」「人間はどこまで嘘をついて生きられるのか」**という哲学的テーマを内包しています。
ラストでリプリーは「完璧な嘘」の中で生き延びたように見えますが、同時に**“永遠に本当の自分を失った”**とも言えます。
これはある意味、トム・リプリー自身が最も深い地獄に堕ちたとも解釈できます。

感想
『リプリー』はサスペンスでありながら、非常に静かで不穏な美しさを持つ作品です。
- マット・デイモンの演技が秀逸。内面の歪みと愛らしさが絶妙に同居。
- ジュード・ロウやグウィネス・パルトローなど共演陣も豪華で完成度が高い。
- ローマやナポリなどイタリアの風景が皮肉にも犯罪を引き立てる美しさに満ちている。
また、「リプリー症候群」や「なりすまし犯罪」などの考察を通して、何度観ても新しい発見がある映画でもあります。
あなたはこの映画をどう解釈しましたか?
「リプリーは救われたのか?」「本当の罰とは何か?」など、皆さんの考察もぜひ聞かせてください!
人情味溢れるヒューマンドラマなら「ジョーブラックをよろしく」がおすすめです!




コメント